近年、様々なメディアを通して、自分たちの生活の一部を撮影し発表することが以前と比較的にならないほど容易になった。このワークショップでは、自身の身体を見つめ直し、自ら踊ってみることから得られた感覚を、撮影・編集に反映することに挑戦する。本来ダンスは、肉体の動きを他者の身体に伝播させ、心理的な動きとも結びつけて伝えることのできる芸術とされてきた。それはまさに「映画」「映像表現」そのものである。4日間を通して、対象を魅力的に捉え、表現する視点や編集方法にも迫る。

 

■講座内容

<1日目>映像における「ダンス」を考える

[8月29日(木)19:00〜22:00 会場:イメージフォーラム3F寺山修司]

世の中には一体どんなダンスがあり、どのような振付家がどのような身体表現を試みてきたのか、講師の視点で広く紹介。舞台ダンス作品を映画として再構成した作品や、ダンス的感覚が内包されている映像を鑑賞し、肉体の動きを「見る」こと「撮る」こと「編集」することについて考えてみる。

 

<2日目>自分で身体を動かしてみる、即興ダンスのワークショップ

[8月30日(金)19:00〜22:00 会場:HATCH!! 渋谷スタジオ]

まずは身体を動かしてみよう!周りにある空気や、他人の動く「間」をどのように感じて自分の身体を動かすかという身体感覚は、カメラマンがカメラを持って被写体を撮影する感覚や、編集者がカットを割り、つなぐ感覚に近いといえるかもしれない。日常生活では行うことのない身体操作をすることで、見えてくるものや聞こえてくるものも変わるはず。そうした運動感覚を映像で伝えることはできるだろうか?身体をほぐして、撮影・編集機材に慣れよう。

 

<3日目>踊る身体を撮影してみる

[8月31日(土)15:00〜19:00 会場:HATCH!! 渋谷スタジオ]

振り付けられた動きを撮影する。踊るのは他人であっても、それをただカメラにおさめるだけでなく、撮影者が独自の身体感覚にもとづいた視点で、撮影・編集することを試みる。

 

<4日目>上映・講評

[9月1日(日)15:00〜18:00 会場:イメージフォーラム3F寺山修司]

3日目に撮影した映像を編集した作品を上映、講評会。

自分の作品を発表する事で得られる意見を参考に、今後のダンス映像制作に活かす。

 

  • 撮影・編集機材はご持参ください。

お持ちでない方はiPhoneなどスマートフォンで撮影し、iMovieなどのアプリケーションで編集します。

※日によって時間と会場が変わりますので、ご注意ください。

 

 


日程

2019年8月29日[木]−9月1日[日](4日間)


実施会場

イメージフォーラム映像研究所(東京都渋谷区渋谷2-10-2 イメージフォーラム・ビル3F「寺山修司」)

 


募集概要

定員:30名(定員になり次第締切ます)

参加費:15,000円(税込)

受講資格:経験の有無、年齢等は問いません。

お申込み:

下記申し込むフォームに必須事項を記入し、送信してください。事務局より返信いたしますので、そのガイダンスに添って受講料をお支払い願います。

なお、一度納入された受講料の払い戻しは定員制の為、病気、入院など止むを得ない理由を除き応じられませんので、あらかじめご了承ください。

 

お申込みフォーム:

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd–4Wz3TcbgsuO_I29Mlt0ucHav1VvDgbMDaDS9G8evzGXNA/viewform

 

 


お問い合わせ

E-mail: info@dancenewair.tokyo

 


講師/アーティスト略歴

Photo: Natsuki KURODA

吉開菜央

映画作家・振付家・ダンサー。1987年山口県生まれ。日本女子体育大学舞踊学専攻卒業、東京藝術大学大学院映像研究科修了。作品は、国内外の映画祭での上映をはじめ、展覧会でもインスタレーション展示されている。MVの監督や、振付、出演も行う。映画『ほったまるびより』監督。米津玄師MV「Lemon」出演・振付。2018年に制作した《Grand Bouquet》はカンヌ国際映画祭監督週間2019正式招待された。東京造形大学非常勤講師。

近年の主な展覧会に「霞 はじめて たなびく」(TOKAS本郷、東京、2019)「オープン・スペース2018 イン・トランジション」(ICC、東京、2018)「めがねと旅する美術展」(青森県立美術館、島根県立石見美術館、静岡県立美術館、2018-2019巡回)、「Primal Water」(Bellagio Gallery of Fine Art、ラスベガス、アメリカ、2018)、「ほったまるびより—O JUNと吉開菜央」(Minatomachi Art Table Nagoya、愛知、2016)、「呼吸する部屋」(AI KOWADA GALLERY、東京、2017)など。

受賞歴に「風にのるはなし」Motif Best experimental film(アラスカ、2018)、「ほったまるびより」文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門新人賞受賞(2015)、「みづくろい」YCAM架空の映画音楽の為の映像コンペティション最優秀賞受賞(坂本龍一氏推薦、2013)、「自転車乗りの少女」那須国際短編映画祭観光部門出品じゃらん賞受賞(2013)。

https://naoyoshigai.com

 


ダンス・ニッポン・アソシエイツの今後の予定

Dance New Air 2020プレ公演 サイトスペシフィックシリーズVol.3 『no room』

会期:2019年11月1日[金]−4日[月]

アーティスト:ハラサオリ

会場:慶応義塾大学 三田キャンパス 旧ノグチ・ルーム


Dance New Air 2020

会期:2020年10月下旬を予定

会場:スパイラルホール、シアター・イメージフォーラム 他

 

http://dancenewair.tokyo